
転職エージェントの手数料を考えると、企業にとっては転職エージェントを使わずに直接応募の方がいい気がします。
実際、中小企業の場合はエージェントを通さない方が良い可能性があります。いろいろなパターンから、直接応募するべきか転職エージェントを使うべきか考えてみましょう。
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企業規模によって使い分けるべき理由
あなたは以下のように考えたので、このページを見たのではないでしょうか。
転職エージェントを経由すると会社はお金を払わないといけないので、直接応募した候補者の方を優先的に採用するのではないか?
結論を先に言うと、「大企業の場合は直接応募の効力は無いが、小さい企業の場合は考慮される場合がある」です。なぜそうなるのか順を追って考えていきましょう。
エージェントに支払う金額は?
企業が転職エージェントの所属する会社に支払う金額は、転職者の年収のおおよそ20%から30%程度と言われています。これは、年収300万から年収800万で仮に考えると、60万から240万です。
大手企業の場合はそれほど気にしない
大企業の場合、一人当たり60万から240万というのはそれほど大きな額ではありません。その人材が1年でやめてしまえば痛手ですが、3年も4年も働くのなら、いい人材を確保するに越したことはないです。また、社長が直接採用する訳ではないので、そこまで自社のお金に執着のない人事部の採用担当者が行います。
零細企業の場合は直接応募すべき
それが零細企業になると、話は違います。
小さい企業は社長の権限ひとつで決まるので、社長が「もったいない」と思ってしまったらそれで終わりです。安く済む方を選んでしまいます。中堅企業でも社長がケチで、かつ採用に深く関わっているようであればこの法則は成り立ちます。
実はエージェントに支払う金額が大きいか小さいかが問題なのではなく、決定権のある人が一人しかおらず、独断で決まってしまうことが問題です。社長がお金を払いたくない場合は、転職エージェントからの応募者の方が不利に働く可能性があります。
企業にとって転職エージェントを使うメリットとデメリット
企業が転職エージェントを利用する理由はひとつではありません。直接応募される場合の、企業にとってのメリットは以下です。
- 企業は金がかからない(60-160万程度)
逆に、直接応募される場合の、企業にとってのデメリットは以下です。
- 応募者の意思の確認が難しい
- 欲しくない人材が応募してくる
一番重要なのは、「応募者の意思の確認が難しい」ということです。
企業は「いつまでに何人採用したい!」という明確な目標を持って採用活動をしています。その際に、転職者20人を採用として10人が「やっぱり行きません」となると企業が困ります。
転職エージェントは、「転職者の意思を企業に伝えている」ので、転職エージェントが入ることによって計画的に採用ができるようになります。あなたも新卒のときは「受かったら行きます!!」と言いませんでしたか?それを見抜くのも転職エージェントの仕事です。
逆に言えば、2,3年は働いてもらうつもりで企業は採用をしているので、面接では辞めない雰囲気を出すのが重要であることもよく分かりますね。
転職エージェントで受けた場合、直接応募はできない
気をつけたいのは、転職エージェントで一度受けてしまうと直接応募を同時にはできないということです。転職エージェントが紹介した人材なのに、転職エージェントにはお金を払わないというのはおかしいですよね。(中にはそういう企業もいるかもしれませんが。。)
なので、まずは企業のHPを見て転職社の募集が掲載されていないか確認してみると良いでしょう。特に零細企業の場合は効果があります。
転職エージェントを無視して直接応募はできない
転職エージェントから紹介してもらった場合、直接応募はしないのが無難です。それをやってしまうと転職エージェントからの信頼を失ってしまうので。
一生に一度しか転職エージェントを使わないのなら問題無いのですが、一生のうちに3、4回は転職すると思うので、できれば義理は通した方が無難です。
また、転職エージェントは一次面接的な役割も担っているので、あまり適当なことはしないのがおすすめです。
ハローワーク経由の場合は助成金がもらえる
企業はある条件にあてはまる人材を採用すると、国から助成金をもらえます。そのためにはハローワーク経由で採用する必要がありますが、以下のようなものがあります(全てではありません)
- 高年齢者・障害者・母子家庭の母などの就職困難者を雇い入れる
- 65歳以上の高年齢者を雇い入れる
- 学校等の既卒者、中退者が応募可能な新卒求人・募集を行い、新たに雇い入れる
- 長期にわたり不安定雇用を繰り返す者を雇い入れる
- 自治体からハローワークに就労支援の要請があった生活保護受給者等を雇い入れる
- 安定就業を希望する未経験者を試行的に雇い入れる
- 障害者を試行的・段階的に雇い入れる
- 雇用情勢が特に厳しい地域で、事業所を設置して従業員を雇い入れる
この助成金を得るために、うまくハローワークから採用するように応募者にしむける企業もありますが、そういう企業はやめておいた方が無難でしょう。
助成金は金額的にはそれほど大きく無いので、採用に大きな影響を与えるほどの威力はありません。どちらかと言うと、「もうしそういう人がいたら、ハローワーク経由で応募させる」というイメージです。
一度落ちたら直接でもエージェント経由でも採用はされない
よくあるのが、「転職エージェント経由で応募して落ちてしまったのですが、直接応募で再度受けることはできますか?」という質問です。
これは当然できません。他のエージェントを使っても直接応募しても、一度落ちた企業に再度応募して受かる可能性はほぼゼロです。
本当に偶然、何かの理由で人事の採用担当者が変更になったり、応募者が多すぎて管理しきれなくなる可能性もありますが、ほぼ期待できません。
逆に言えば、採用担当者が変わるくらいの期間を開けて応募すれば、再度選考に参加できます。採用担当者が変わる期間は会社によって全く違うので、最低でも半年から一年ほどは待たなければいけないでしょう。半年もキャリアに穴を開けると転職できなくなってしまうので、どうしても行きたい企業がある場合、在職中に採用面接を受けて、落ちたら半年後にもう一度受けてみるといいかもしれません。
まとめ
あなたが大手企業を受けるのであれば、気にせず両方使いましょう。むしろ転職エージェントを使って、「行きたい」アピールをすると、企業にうまく意思を伝えることができます。また、転職エージェントのメリットはかなりあるので、できれば積極的に使うことをおすすめします
転職エージェントとは、企業と転職者を結びつけるサービスです。
- 転職エージェントは過去の転職情報から、年収や面接で聞かれる内容などをデータとして持っています。
- 基本的に転職者は一人の転職エージェントと相談しながら転職を進めます。
- 転職エージェントは転職者を企業に紹介し、企業から報酬を受け取ります
- 企業と転職者のミスマッチを防ぐ目的があります
もし小さい企業になかなか受からないようであれば、直接応募するのも手です。ただ、普通に何社か受かりそうであれば、(20社受けて1,2社受かるのが一般的)それほど気にしなくてもよいでしょう。
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